第2話・表現者同士リスペクトしあいたい

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振り付けは極力やりたくないんです。

ちょっと!表題気になりすぎ!『振り付けはしたくない』んですか?!私が申し込むときは、ウワサの山上マジックとやらをかけてもらって〜!って密かに考えてたのに!


演出はガンガンしますよ。売れっ子やベテラン相手でも感じたことは必ず伝えますし、出来るかできないかに関わらず引き出すためのディレクションは連発します。でも「僕のプレイをなぞればいいよ」はやりたくないって意味です。
実は最近分かったのですが、多くの方は『振り付けと演出の区別がついてないらしい』んですよね‥‥
 
 
私、よくわかってないかも。
 
 
振り付けって想像以上にリスキーですよ。「私が現場に行ったらこうなります」をアピールするのがボイスサンプルですから、現場で出来ないその場限りのごまかしを乱発するべきではありません。それは騙しだから。売り込み先に対してとても失礼なことです。
 
 
うう、私も正直言うと目先のことだけ考えてたかも‥
 
 
それに振り付けしてしまうと、プレイヤアピールが僕の想像力の範囲から出られなくなる。そういう関わり方は自立支援のごりっぱスタジオとして本望ではありませんし。
 
 
でも自分の力だけだと売れなかったからお力をお借りしたいんですよ。私なんかもう瀬戸際だから……
 
 
そういう「もう数年売れずに燻ってきた。自分だけではもう限界」ってエッジに立ってる人の場合は、やむなく緊急避難的に振り付けをすることもあります。現場で苦しむという先々の可能性の話よりまず「今をなんとかしなければ」の最終手段ですね。
希望的観測ですけど、振り付けをきっかけにご本人のどこか歯車が噛み合ってプレイが変わっていくことだって無いでもないですし。
‥‥でもやっぱり、極力お勧めはしません。
 

 
魅力的に見えるのは禁断の奥の手だったからか‥‥。でもエッジの人相手でも勧めたくはないんですね?
 
 
僕自身が表現者として、振り付けを求めるナレーターをリスペクトできなくなるからです。僕は、演出とプレイヤーとのラリーの摩擦が火の玉になって聞き手の心に刺さると信じています。
そこを目指さず、最初からチートを欲しがるってことは、そもそも与え手に回る自覚が少ない人なんだなって思ってしまうので。そうすると胸張っt‥‥
 
 
「胸張って料金請求できなくなる」がまた出た!
 
 
ちなみに時々ですが「サンプル作りを通して表現の幅を広げたい」と言う人もいます。そんな場合には、あくまで表現の一つの例として振り付けをしていくことはあります。その場合は目的が違ってるんだから「売れる売れないは二の次で良い」と断言してもらうことが必須です。
 
 
はっきりしてることが大事なんですね。
 
 
先ほど「ラリー」の話が出たので、ついでに話しておきたいことがあります。
 
 
次のページでぜひ伺います!
第1話

向き合いたいから。

胸張って料金を請求したい

 

第2話

表現者同士リスペクトしあいたい。

 振り付けは極力やりたくないんです

 

第3話

演出は「目的」。振り付けは「手段」。

顔色伺うプレイヤーが自分を売れると思えない

 

第4話

感想(ポエム)と説得(プレゼン)は別物。

ビジネスorアート?それが問題だ 

 

第5話

「仮説」と「そうはならんやろ」の違いを生むもの

心を燃やせ

 

第6話

プレゼンの語源は「プレゼント」なんだから。

義理チョコならぬ義理サンプル